2008年11月29日

plan-B 定期上映会

講演:「都市のこわれかた②──68-08/新宿」
講師:平井玄(音楽批評)
* * * * *
「1968年」について、みんなが何か言えという。
―困ったことだ。だって私は、あの年の春に高校に入ったばかりの16歳。正確にいえば15歳と11か月で、小田実を「おだみのる」と読んで、新しくできた 友達に鼻で笑われるような少年だったからだ。そのマシュルーム・カット(初期ビートルズのあの髪型)のY君は、そのころ筑摩書房から出ていた『展望』とい う雑誌の編集長の三男坊だった。
そこから「怒濤のような3年間」が始まった―ような気も確かにするけど、そんな訳はない。うろうろ、ごそごそと、後ろからついていっただけ。いつも何かに 「後ろ髪」を引かれ続けていたのだった。だから私の「68年」は、実は1972年に始まる。前川國男の新宿紀伊國屋本店から2丁目の薄暗い路地裏へ。
聞き飽きた「世代の物語」を超えて、40年後に何を語ることができるのだろうか?

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です