第9回バイオヘルス アルゼンチン世界大会2018 9.20~23 報告 ~後編~

第9回バイオヘルス アルゼンチン世界大会2018 9.20~23 報告 ~後編~

大会テーマ“健康とエモーション(こころ)” いのちを癒し、いのちの全体性を取り戻す

井上アトム氏の報告文より 編集・野本美保


*アルゼンチンでのバイオヘルス第9回世界大会報告の後編は、バイオヘルス運動(ムーブメント)を生み出した井上アトム氏から届いた報告(長文)を編集し、私の一言(*の部分)も入れながらお届けします。


~はじめに・多様な文化の絆を探る~


アルゼンチンは、マクリ政権下で今年に入ってインフレ率230%。大会の組織委員会は赤字覚悟で臨み、参加者も危ぶまれたが、ニカラグア、ホンジュラス、アルゼンチン、ウルグアイ、パラグアイ、ブラジル、ボリビア、ペルー、コロンビア、メキシコ、欧州や北米のユダヤ系のメンバーなど、多彩な参加があった。


早春のマリアノポリスの中庭で、開会のセレモニー

早春のマリアノポリスの中庭で、開会のセレモニー

大会セレモニーは、早春の草原の木々に囲まれた中庭で行われた。軽快なダンスの後、クラウディオさん作の大会シンボル臨月の女人像に種付けの儀式。一人一人の撒いたバイオヘルスの健康と平和の種が、いまこうして成熟し満期を迎え大会が始まった。4日間通して、神聖なセレモニーやダンスや歌や劇など、多様な文化の絆で結ばれた大会だった。


~様々な角度からこころへ愁波~


4日間の講演のタイトルと要約

●“心・魂のレベルで深くつながる動物との絆(無双原理の実践)” 井上アトム(コロンビア・バイオヘルス提唱者)


愛娘牛のドーリが死ぬときに、遠くペルーを旅するアトムに会いに来た。農園の動物たちとアトムは心身一如、真にともに生きることにより、わが身と宇宙の一体化をもたらす無双原理を実践している。「宇宙を生きる、自然を生きる、自分を生きる」は、この閉塞した社会を突破する鍵だ。


●“先住民世界の健康と感情” エクトル・カトリ(アルゼンチン・アラウカーノ先住民・教師)


アラウカーノ先住民は15世紀以前はインカ帝国に、その後はスペイン帝国とチリ政府に侵略され、300年にわたり抵抗し続けてきた勇猛な人たち。現在も日本やスイス、中国、米国の大企業による森林、地下、水資源の強奪に対して戦っている。アラウカーノの信仰はマチと呼ばれる巫女が行う自然崇拝。マチは薬草や病気治療に幅広い知識を持ち、霊的な儀式を行う。長年の戦いでほとんどすべての土地を失い、文化も宗教も生活も破壊されてきた。先住民の生きる権利と文化を回復する闘いは、後住民の人たち自身が生きる力と尊厳を回復する過程に見合っている。


●“食物が血液を作り、血液が細胞を作る”岡田恒良(日本・医師)千島学説の紹介。


赤血球や白血球は食物を材料に小腸で新生され、さらにその一部が種々の臓器細胞に変化する。脂質は血球膜の材料になり、柔らかい血球膜が健康の必須の要素。交感神経の興奮は内臓系の血流を減少させ、感情の乱れは自律神経を乱し血流を阻害する。


●“病の原点を探る~ヒエラルキーの形成とその終焉” 岡田恒良(日本・医師)


原始社会における生産力の発達とその蓄積が、異常なエゴと葛藤の階層社会を生み、それがまた病を生み出すもととなった。すべての無意味な争いが終焉する道をみんなで求めたい。


●“気持ちよく生まれる~バイオヘルスと出産” ヴィクトリア・サラミ&マイヌンビ・アバテ(アルゼンチン・自然出産の助産師)

バイオヘルスと出産、輪になり互いの経験を聞きあった

バイオヘルスと出産、輪になり互いの経験を聞きあった


自然出産のすばらしさと、無痛分娩の危険性(生まれてきた子どもの半数が多動障がい、知覚障がいに悩んでいる)を語った。後半は妊娠や出産をめぐって、どんな風に自分は生まれたのか、感動や経験を分かち合う時間になった。(*どの出産も大事な経験であり、生まれてきたことが素晴らしい、と互いに感じ合える場だった。)


●“Dr.ハンマーの5つの生物学的法則” マルティン・モンテヴェルデ(アルゼンチン・医師)


ハンマー理論は、がんの原因をショックや孤独によるトラウマとし、がん遺伝子の増殖によるものとする現代医療の理論に挑戦し、手術、化学療法を拒否。治癒の過程は代替医療や精神の向上を土台とする。


●“生きた食べ物と感情”ナタリア・セドラセク&フアン・パウレッティ(アルゼンチン)


劇の形で、有機自然農法で育てた野菜や穀物、豆の良い所を説明し、生で食べる方法を紹介。生きた生の野菜を食べれば、健康で愉快な生き方ができる。(*野菜ジュースや、穀物と豆のジュースが美味しかった。)

ワークショップで試食、ビーツの雑穀のペーストのせ

ワークショップで試食、ビーツの雑穀のペーストのせ


●“感情~霊性に至る道”アリシア・カブレラ(コロンビア・バイオヘルスセラピスト)


我々は生まれる前から母親の胎内で、人類が経てきた様々な試練や苦難喜びも味わってきた。いろいろな要素が生き方や各自の性格に織り込まれている。我々の脳は90%以上まだ発展、成長する可能性がある。両手を合わせ、オーリングテストという簡単な方法で、人間として誤った部分を洗い出し、一つ一つ祈りながら浄化していくことで、精神の高みを歩むことができる。


●“この中毒社会で、どうしたら中毒から抜けられるか”リナ・ディアス(ウルグアイ)


我々の社会は中毒だらけ。アルコール、タバコ、ドラッグ、ポルノ、TV、PC、お金中毒、便利さ中毒。中毒から脱出するには、「責任のある生き方」を追求すべき。Anne Wilson Schaeff “When the society become an adicto”を紹介。


●“危機、恐怖、災害の環境と感情~2011年東日本大震災と放射能汚染による被害の現状と、我々の挑戦”野本美保(日本・快医学)


3.11後の放射能汚染の現状と、子どもたちを守る市民運動の状況を伝え、快医学ネットワークの活動を紹介。恐怖や不安の感情を押し殺さずに互いに聞きあって解放し、「自分のいのちの主人公になる」ことの大切さを話した。


●“バイオヘルス運動を新政策の中心へ!メキシコからの提案”オスカル・ロペス(メキシコ・代替医療治療家)


メキシコの新大統領ロペス・オブラドルとアトムのインタビューを画策。

(*講演の間には、各国や各民族のバイオヘルスの実践の報告や治癒の証言が話された。

私が印象的だったのは、ホンジュラスで農民バイオヘルスを指導する農民職能センターの高齢のシスター、リタさんの話。教会のコミュニティを中心に健康相談をしバイオヘルスを拡げている。本人も皮膚がんを自分で治した。「すべてがわかったと思ってはいけない。常に学び続けること、真実に耳を傾けることを忘れてはいけない。」)


大会3日目のワークショップ(分科会)は、同時進行で様々な会場や外の草原などで行われた。興味深い内容がいくつもあった。以下に列記する。

「アイロンの手当て」、「薬草と花による癒し~生命エネルギー医療」、「生命エネルギーマッサージ」、「どうしたら心に入れるか」、「タロットと花エッセンスによる癒し~新シャーマニズム」、「5感における尿」、「改めて薬草を見直す」、「瞑想<意識の発展」、「生命エネルギーの測定」、「身体と心の健康を回復する断食と沈黙」、「声の奥行(可能性)」、「バイオヘルス入門」、「エモーションを解き放つ日本のサンバ、阿波踊り」

(*アイロンの手当てのワークショップは、野本が担当。やったことのない人が20人近く集まり、おさる(植田)さんとララさんに通訳してもらいデモンストレーションを行った。ひとり操体法も体験。言葉の壁が大いにあったが、身体が楽になったという人たちがいて、うれしかった。)



~おわりに~大交流会・多様な文化の競演 (野本追記)

3日目の夜は、お国自慢の文化の大交流会。トップバッターが、おサルさんと野本の阿波踊りチーム。おさるさんが、はちまきしてはっぴと白足袋でかっこよく踊って登場したら、みんな大喜びで写真を撮りまくっていた。踊りのレクチャーをした後、みんなで踊って盛り上がった。その後は次々に各地の歌や踊りが飛び出して、会場は熱気に包まれて、一つになって楽しんだ。

そして最終日、各グループがそれぞれ感謝を述べ、臨月の女人像から、種を一人一人持ち帰るという儀式を行った。友情と希望の歌を歌いバイオヘルスの種を周りに蒔き続ける誓いをして、名残惜しいお別れとなった。


次回「第10回バイオヘルス世界大会」は2021年、ブラジル・アマゾンのマットグロッソで! テーマ「この環境で生きられるか」(健康と環境) です。

関心のある方、ぜひ一緒に行きましょう!

アトムの長文の報告を読みたい方は、快ネットホームページをご覧ください。


食堂で記念撮影:日本人チームとメルセデスさん、アトムさん、アリシアさん、クラウディオさんの息子さん

食堂で記念撮影:日本人チームとメルセデスさん、アトムさん、アリシアさん、クラウディオさんの息子さん

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